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イーサネットボードとの通信

Ethernet版は、FANUCイーサネットボード、FANUCファストイーサネットボードとのソケット通信(TCP/IP通信)により実現しています。また、Series 16i/18i/21i-MODEL B, Series 30i/31i/32i-MODEL A においては、「組込みイーサネット機能」によってもCNC側と通信できます。

ご使用になる前に、それぞれ必要な説明書を参照し、以下の項目を確認してください。

Ethernet版の通信の仕組みは、以下の図のようになっています。

DNC1/Ethernetは、FOCAS1/Ethernetをベースとして作成されたシステムです。DNC1/Ethernetのアプリケーションに、FOCAS1/Ethernetで追加機能を作成することも可能です。

以下の図では、FOCAS1/EthernetとDNC1/Ethernetの関係を示しています。

インタフェース 機能 プログラミング 用途 通信断線後の再接続
FOCAS1/Ethernet 広範囲な機能
システムコール的な関数
手順や条件を細かく指定する必要あり セルコントローラで行うような制御、及び操作画面作成 手動(ライブラリハンドルの再取得)
DNC1/Ethernet 使用頻度の高い機能のみ
マクロ的な関数
容易 セルコントローラで行うような制御 自動

<制限事項>

1台のCNCに同時に接続できるアプリケーションソフトウェア(クライアント)の数は、各イーサネットインタフェースについて以下の通りです。
ファストイーサネットボード イーサネットボード
注1)
組込みイーサネット
同時に接続できる
クライアント数
最大20個 最大10個 最大5個
同時に接続できる
パソコン台数
最大20台 最大10台 1台(推奨)
注1) 6561/03、または6561/04(Series 16i/18i/21i, Power Mate i用)の場合は、最大3個です。Series 30i/31i/32i-A には、イーサネットボードはありません。
詳しくは、「FANUC イーサネットボード/データサーバボード 取扱説明書 (B-63354JA)」、「FANUC ファストイーサネットボード/データサーバ 取扱説明書 (B-63644JA)」の「付録D 制限事項」を参照してください。

<組込みイーサネットでの注意事項>

  1. 組込みイーサネットを使用した通信は、CNCのCPUにて処理されています。これは、CNCの動作状態が組込みイーサネットの通信パフォーマンスに影響を与えたり、逆に組込みイーサネットの通信がCNCの処理に影響を与えたりする可能性があることを意味します。
    組込みイーサネット機能は、自動運転処理や手動運転等の軸毎に行う処理より低い優先度で動作します。従って、自動運転中や制御軸数が多い場合等には、通信速度が遅くなる場合があります。
    逆に、組込みイーサネットは、CNCの画面表示処理、C言語エグゼキュータ(ハイレベルタスクを除く)、マクロエグゼキュータ(実行マクロを除く)より高い優先度で動作します。従って、組込みイーサネットによる通信を行うことによって、これらの処理のパフォーマンスを低下させる場合もあります。

  2. 組込みイーサネットでは上記理由により、適切な実行パフォーマンスが得られないことから、下記 Ethernetアプリケーションはご利用になれません。
    • CNC画面表示機能
    • DNC運転を行うアプリケーション

  3. ブロードキャストデータを多く使用する社内ネットワーク等に組込みイーサネットを接続した場合、ブロードキャストデータの処理に時間がかかり、その結果、CNCの画面表示処理等のパフォーマンスに影響を与える可能性がありますので、注意してください。

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